泡沫の転寝

黒汐楓のブログ。それでも日々を生きてゆく。

3.11

おおきな波が、すべてを飲み込んだ。
あの映像が忘れられない。
遠く離れた地で、あの子は大丈夫だろうか、あのひとは無事だろうか、まさか、いや、そんな。
そうしてひと月ほど連絡がとれなかった友人も居た。
たくさんの、たくさんの、命と、思い出と、心が流されたあの日。

世界中が祈り、励まし、救い、助けてくれた。
真っ暗だった日本に、それまでと変わらない明かりが灯るようになった今日も
被災地では進まぬ復興の道を、それでも変わらぬ日々を、と懸命に暮らして居る。
何もかも元通りにはならないけれど、少しでも心静かに暮らせる街が戻って来ますように。

3.11に祈りを。

*そんなつもり*

そんなつもりじゃなかったんだ。
と、思いながらも、小さなころの夢を思い出してしまう。

「ケーキ屋さん」
「お花屋さん」
「花嫁さん!」

そんな中でわたしが思い描いていたのは、
スーツを着てヒールを鳴らして、大都会を闊歩してる姿だった。

それが叶わないことに気づいた時、わたしは一度逃げた。
これが本来の幸せの形に違いないと。
確かにそれはそれで幸せの形だった。間違いなく。
あったかくて、安心で、幸せの中の不自由。
失うのはきっと必然だった。
騙し騙しの日々にも気づいていた。
億劫だったり、不安だったり。そんなことで気づかないふりをしていた。
気づかないで歩み続けてしまうことも出来たのかも知れない。
だけど気づかれてしまったら、それはもうどうしようもない。

ひとはひとと繋がって生きている。
くっつく為にも、離れる為にも。